三周遅れのXP -僕とドワンゴ のXP-

  • 発表者プロフィール
  • タイトルの三周遅れってどういう意味?
    • ネガティブな意味でつけたわけではないそうです。
    • ドワンゴが(庄司さんが)、XPの3番目の実践者です。的な?
      • 一周目のケントベックさんが提唱し(方向を示す)
      • 二周目の角谷さんが先駆者として日本に紹介し(道を通す)
      • 三周目のドワンゴが加速させる!みたいなニュアンスで
        • でも、よく考えたら三周遅れにしちゃうと、四周目になっちゃうね。と前日気づいたそうです。お茶目ですね。
  • 車輪の再発明をしない
    • 開発における車輪の再発明をしないよう、ノウハウの共有をする
    • 知識の「高速道路の設置」をしよう
      • ブログへ書く、Twitterへ書くことで、後に続く人のための高速道路を設置している。
  • XP「4つの価値」
    • コミュニケーション
    • シンプルさ
    • フィードバック
    • 勇気
      • 「コミュニケーション」の一例として
        • ドワンゴでは、みなが気軽におやつを持ち寄って食べられる「おやつ神社」を設置している。
        • 気軽に話が出来る場所を設けることが大事。
      • 「勇気」の一例として
        • テストコードを書く、書いてあることで、リファクタリングをする勇気がわいてくる!みたいな

テスト駆動とは

    • 品質管理の話はしない
    • 目的はテストではない
    • テスト駆動とは「あくまで開発手法であり、テスト手法ではない」
  • TDDの2つの道
    • 開発にはゴールへの2つの道があるという(和田卓人さんの話から?)
      • すぐ動作する汚いコード
      • すぐには動かないキレイなコード
    • TDDは前者
      • まず動作するコードを書き、リファクタリングをするのがTDD
      • いかにテストを利用して開発をするか
      • 庄司さん「後者だとゴールできる気がしない」
  • みんな「テストしました」ってどう保証しているの?
    • ブラウザを、標準出力を、目視確認
    • 「めんどくさくない?」
    • 翌日までテスト結果を覚えている自信がない。(だからこそテストコードを書いている)
  • TDD(テスト駆動開発)の良さ
    • 自分の解決すべき問題を、小さく明白にできる
      • とりあえず赤を緑にすればいい。そこだけに集中できる
    • すぐにテストを実行できる
      • テストと結果があるので、自分のコードに自信を持てる
      • 自信があれば、リファクタリングをする勇気が出てくる
    • TDDにおけるテストを書く目的
      • 開発するためのテストを書くのです
      • 品質を担保するためのテストではないんだよ
  • 品質の為ではないそのテストは無意味なのか?
    • TDDのテストは品質を担保する為にあるのではない
    • (しかし)TDDという開発手法自体が品質をアップさせる、副次的な効果は持っている
    • 今日は自分がプロジェクトマネージャをしている新サービスのリリース日だが、メンバーに聞いたら「いなくても平気っす」だって
  • 伝わりづらいこと
    • Q.UnitTestになってしまい、網羅的にテストを書いてしまう
      • A. TDD != UnitTest
      • 開発を進める為の不安を取り除くためのテスト
    • Q.カバレッジが、品質が、どうなってるの?
      • A. 開発のためのテストであって品質のためのテストではない
        • 副作用として、品質があがることはあるけれどね
  • どうやってTDDを社内に浸透させたか
    • 社内でTDD写経会をしました
      • ドワンゴ入社当初、プロジェクトにはまったくテストがなかった
      • ペアプロしてください!とお願いし、何も言わずテストから書き始めた
      • WEB+DB vol.35テスト駆動開発の記事を写経
        • 情報古いけど、エッセンスは良い、そうです

ペアプロのススメ

  • ペアプロやろうよ!
    • コードの共有
      • ペアプロしていない == コードの共有をしていない
    • コードの共有がされていないと
      • チーム内で、担当分野以外の仕様を把握できていない
      • 修正されると、自己批判と感じてしまう
      • 「○○さんの書いたところだから…」はNG
      • コードはチームのもの!自分が直せ
      • コードの指摘を人格批判だととらえるな
      • コードの批判は人格批判ではない!ことを頭ではなく心で理解しよう
  • ペアプロのススメ
    • 新入社員には、コードをブログで書かせています。返信もブログにします
    • 自分のコードをさらすことに、徹底的に慣れてもらっています
    • コードを私物化しない、コードをチームのモノへ昇華させるようにしましょう

CIのススメ

    • CI (continous integration)
    • 継続的な結合
    • ドワンゴでは、HudsonでCIを行っています
  • CIを行っていく上で発生する問題
    • コード量が増えるに従い、SLOW TEST問題が発生してきます
      • テスト量が増えると、テスト実行が遅くなる
      • テスト実行が遅くなると、テストするのがおっくうになる
      • テストしなくなる
  • ドワンゴにおける、SLOW TEST問題へ対応
    • 開発環境では、オンメモリでテストするようにした(※よくわかんなかったです)
    • HudwonではDBを使用する
    • アップデートインサートが不要な機能テストについては、データの削除はやめた
      • e-applyでも、functionalテストの実行がかなり遅いので、参考になるかと思いました。

見積もりと計画

    • ストーリーを分割
    • プランニングポーカーで多人数で見積もる
      • 標準的なストーリーに基準ポイントをつける
      • あとのストーリーごとに、一斉に、カードのポイントを提示する
      • 下だった人の理由、上だった人の理由を聞く
      • 各人の考える、ボトルネックと解決策が共有できる
    • リリースの
      • 1ヶ月単位でリリース
      • 二週間単位で1イテレーション
      • 一月に何ストーリーポイントを消化できるかログをとれる
      • 1年後のリリースへの見積もりができる
    • いつでも誰でも見えるように
      • アナログで表示する
      • 誰が何をやってるか?
      • ユーザーストーリー単位のポストイットを貼る
      • Tracポストイットを併用
      • デジタルとアナログを併用したプロジェクト管理
    • 正直に書くこと
      • 上司にいい顔をしたいからじゃない
      • 自分がどの程度すすんでいるかを正確に把握するために
  • ユーザーストーリーではなく機能別に
    • 現実がXPプラクティスに即していないなら
    • 現実にXPプラクティスを適した形に作り替えていくことこそがアジャイルではないのかね?
    • 入力項目の仕様をExcelで提出しなくてはいけない
      • プログラムでExcel
      • どんどん自動化していく
  • ドワンゴで取り組んでいること
    1. Tracから日報を自動生成
    2. IRCの「all:」の発言を毎日メール
    3. IRCにチケット番号を書くと概要表示
  • 自動化プログラムをどんどんつくろう
  • まとめ
    • 大きなモノは
      • 把握できるよう
      • 小さくまとめよう
    • 小さなモノをこつこつと
  • 組織でTDDできないなら、まずは個人からはじめよう
    • チームへ伝播
    • いずれ会社全体に
    • いずれ世界へ

パネルディスカッション 出張! DDD難民救済キャンプ

    • 今の自分には少し難しい内容でした。
    • 後日改めたいと思います。

建築から開発プロセスを学ぶ ~パタンランゲージ

    • ソフトウェア開発の話ではなく、建築のお話が主でした
    • とてもエキサイティングなお話でした。
    • まとめられていないので、後日改めたいと思います。

個人的に感じたこと

TwitterのTLや、会場の反応などを見ていると、
アジャイルな開発の仕組みを導入するには、まず会社を説得するところから始めなければ、
というような意見が散見されました。
現在お世話になっている会社は、アジャイル開発への取り組みを積極的に行っていて、
とても良い会社さんだなと再認識しました。
今回のセッションの内容で、社内で導入済みの事例もいくつかあり、
先輩方への尊敬&感謝の念を抱きました。

  • アナログとデジタルの併用

TDDのセッションで、気になったトピックが「アナログとデジタルの併用」でした
作業チケットについては、redmineで管理されているので、
自分の作業については意識できるのですが、
なかなか全体の作業の把握は難しいです。(やり方が分かっていないだけかもしれませんが?)
アナログで張り出しておけば、ミーティングの際に必ず目に入るので、
チーム全体で、誰が何やっているか、どこがネックになっているかを共有できるように思います。

TDDのセッションの、「ペアプロのススメ」の「コードの私物化」のトピックで、どきっとしました。
どうにもコードの誤りを指摘されると、自己批判をうけたように感じてしまう傾向にあるんで、改めたいなと思いました。
せっかく、リポジトリ管理とredmineという共有の仕組みが用意されているので、
積極的にコードを共有していけるようにせねばと思いました。
ペアプロの導入は開発スケジュール的になかなか難しいと思うので、
まずはWikiへの記入や、コードレビューをすることから始めていきたいと思いました。

デブサミ2010の2日目に参加してきました。

  • 下記セッションに参加させていただきました。
    1. 三周遅れのXP -僕とドワンゴ のXP
    2. パネルディスカッション 出張! DDD難民救済キャンプ
    3. 建築から開発プロセスを学ぶ ~パタンランゲージ


よい刺激をいただきました。
参加者皆さんから、「よりよい開発手法を求む!」という熱意を感じました。

『Head First Kamen Ride—頭とからだで覚える平成仮面ライダーの基本 』へ参加してきました!

仮面ライダー勉強会に参加してきました!

krbの世界へ

  • ※本編に関係のない駄文です。

古い物と新しい物が共存するステキな街(って松本幸四郎がCMしてた気がする)、日本橋へ到着。
会場となるビルの豪華さにちょっとひるみました。


案内板に指示されたフロアにたどり着くも、人影なし。
ぞくぞくエレベータで参加者さんが集まってくるも、会場入り口が見あたらず、少しの間右往左往。


10人くらい集まったところで、気持ちの悪い人形が現れ、
「さあ、ゲームを始めましょう。生き残るための」
みたいなことになってもおかしくない状況でした


でしたが、すぐに係の方が現れ、会場へ案内してくださいました。
ありがとうございました。


トイレの場所など、簡単な説明をいただいた後、いざ会場へ
ステキな御会社のエントランスがお出迎えしてくださいました。
※ところで御会社名ってお出しして良いものなのでしょうか???



会場となる会議室へ入ると、間仕切りに掛けられた、ライダー大戦のタペストリーがお出迎え。
とてもイカしてます。


会場入り口には、参加者名が印字されたシールと、
ペットボトルのミネラルウォーターとお茶が用意されていました。
至れり尽くせりです。ブラボー、おお、ブラボー。


二台の大型ディスプレイを車座に囲む形で、キャスター付きの椅子がぐるり並べられており、
すでに半数ほど、参加者さん方が着席済みでした。


「ライトニングトークスの達人達のすべてをメモしてやる!」
気合いの元に、macbook(proじゃないアルミ)を取り出しました。
見るとMacBookの方が其処此処にいらっしゃり、少し安心しました。


と、ここで気をよくして、仕込んでおいたディケイド&Wの仮面を取り出しました。
ちょっと笑いが欲しくて、持ってきたのですが、
会場の空気に呑まれる、なんか急に緊張してしまい


もう心臓ばっくんばっくんいってましたよ。
もうね、すごい、すごいばっくんばっくん。
私が女子高生だった頃、あこがれの先輩に恋文を渡したあの夏の日、位ばっくんばっくんしてましたよ。
あ、まちがえた、自分、高専の機械科(ほぼ男子校)出身だった。
あと、自分三十路前の成年男子だった。あぶないあぶない。


と、ちょっと「これもしかして心臓飛び出てくるんじゃないかな?」
ってくらいドキドキしながら、2,3分逡巡した後、
意識も一周回って「まあこんな場所で仮面を被れる機会はそうそう無いだろう。きっとみんなクスッと笑ってくれるよ」
という結論に至り、そっとディケイドの面を被ってみました。


ええ、みなさん面識も無いわけで、「あー、残念な人がいるなー」くらいにしか思いませんよ
しばし仮面を装着したままお話を伺った後、そっと仮面を外しました。


くだらない話を長々とすみませんでした。
以下、メモを取らせていただいた内容をつらつらと上げさせていただきたいと思います。
誤って認識してしまった内容などありましたら、是非コメントいただければと思います。orz

はじめに

  • 企画立案の角征典さんが中央へ立ち、開会の挨拶を賜りました。
3つの目標

1. 「幾つもの世界を巡る」

    • 異業種をつなぐ物語をみんなで紡ごう

2. 「ゾクゾクするねぇ」

    • ライダーに関わるステキ知識を持って帰ってください!

3. ※三つ目聞き漏らしてしまいました!


実にすばらしいコンセプト!
ちなみに、今回のライトニングトークスはドラではなくDX音撃棒が終了の合図です!キリッ

基調講演

  • 宇野常寛さん(wakusei2nd)
    • サブカル書評を書いてます」
    • 批評家の東浩紀の後輩(お弟子さん?)ですって!
    • 同人誌「ファイナル・クリティカル・ライド」をよろしく!(←欲しい)
仮面ライダーとは

1. 90年代後半 平成特撮ルネサンス

2. リアリズムの輸入経路


ガンダム

パトレイバーエヴァガメラ、ティガ → 踊る大捜査線
↓ ↓
→ ライダークウガ

3. 「95年の思想」

  • 平成特撮ルネサンス(の挫折)?
    • 結末の「元気玉」的展開の破綻 = ビッグ・ブラザーの不可能性
    • 中盤までリアル志向だったのが、最後は元気玉的に解決してしまう(子供達の純粋な祈りが集まって!みたいな)
    • そのあたりのロジックが弱く、作品がぶれてしまっているように感じる!
    • エヴァンゲリオンは、ビッグ・ブラザーが思い通りにならない(とみんな分かっていること)を
    • 「できない」ままの方が、話としてはブレない
    • このつまづきを乗り越えたのが、平成仮面ライダー
  • 「時代をゼロから始めよう」(仮面ライダークウガキャッチコピー)
    • 平成仮面ライダーの軌跡
    • 高寺プロデューサ白倉プロデューサの流れ
      • 高寺プロデューサは「ビッグ・ブラザー的」
        • ビッグ・ブラザーをなんとか現代風に落とし込もう!という印象?
      • 白倉プロデューサは「リトル・ピープル的」
        • 大きな強いモノに超越性を見いだせない
        • 世の中やったモノがちのぐちゃぐちゃしたもののほうが面白いんじゃないか?
        • ウルトラマンオルタナティブ的な位置づけとできるのでないか?
  • 仮面ライダークウガ」(2000)
    • 平成特撮ルネサンスの成果を「仮面ライダー」に輸入した作品
    • 非常によくできた作品
    • 「踊る」以降のニュー刑事ドラマの導入
    • 撤退戦としてのビッグブラザーを表現したのではないか(よくわからない言葉)
    • すごく「ベタな正義」
    • 文明の外に「正義」はない
    • あえて意地悪な見方をすると、グロンギとの闘いは「異民族の排斥」ではないか?
    • 真摯に作られているだけに、無自覚に当時の思想的な罠を引き受けてしまっているのではないか
    • 画面を見ている分には「穴のない美しい話」
    • 少し離れてみると「アレ?」と思ってしまう話
    • イケメンヒーローブームの端緒
  • 仮面ライダーアギト」(2001)
    • テレビドラマとしての完成度を追求した作品
    • ヒーローの「複数化」!
      • 超能力者=アギト、「G3」=強化スーツ
      • ヒーローの意味づけを変えた作品
        • 超越者ではなく、越境者。いっぱいいる
        • G3スーツを着れば、だれでもヒーローになれる
        • アメリカン・サイコサスペンスの導入
        • 超能力者=90年代的人間=自分探し系(トラウマ系の人間)
      • 非超能力者=ゼロ年代的人間=「食べる」
      • 超能力者なのにゼロ年代的な翔一くん
        • 超能力者とは「心に傷を持つ人」
        • 「敵」の(事実上の)不在?
        • 「アンノウン」は自然災害のような物で、明確な悪意を持つ「敵」が不在
  • 仮面ライダー龍騎」(2002)
    • 平成ライダーの方向性を決定づけた一作
    • バトルロワイヤル系の代表作
      • 「戦わなければ生き残れない」
    • 正義とは人間の欲望とイクォールである
    • 「正義」も「ヒーロー」も前提として「複数」
    • 変身能力の「外部化」が明確化した作品
    • (これまでのライダーにあった)トラウマも運命も全く関係がない「超能力」
    • 老若男女がカードを掲げるオープニングに象徴される「カードがあれば誰でもヒーローになれる」というコンセプト
    • 龍騎では、「自分が何であるか」が変身のキーではなく、「自分が何をしたいか」が変身のキーとなっている
    • 現代における特異点
      • 目的を持ち、力を求める登場人物の中、異彩を放つキャラクターが仮面ライダー王蛇こと浅倉威
      • 浅倉には目的がない、望みは「仮面ライダー同士の闘いが楽しいから、戦い続けることが望み」という異質な存在
      • 自己目的化した悪(正義)=仮面ライダー王蛇の存在
    • 「王蛇」は目的がないからこそ強い
      • 普通は、人は「目的」が満たされると弱くなる
    • 龍騎における「敵」とは「自分以外の正義」

1. 巧が迷う=>戻るの繰り返し
2. 3×3のコミュニケーションの連鎖
3. そもそも小説版には登場しないスマートブレイン者

    • 変身能力の「外部化」の完成
      • 「ベルトを持っている奴」がライダー
    • 「わいわい遊んでいたら体蝕まれて死んじゃったよ、ハハハ」みたいな空気
    • コンセプチュアルなデザイン
      • オルフェノクに代表される「モノカラー」の身体=入れ替え可能な身体
      • 「○」「×」「△」のスーツを装着すれば(記号を得れば、オルフェノクであっても)ライダーへ変身することができる。
    • ウルトラマンのような超越者から、どこにでもある道具へ引きずりおろしているところが
    • 石ノ森イズムに近い作品
  • 仮面ライダー剣」(2004)
    • シリーズのターニングポイント
    • コンセプトは「職業ライダー」 (第一話で失業しますが)
      • 「職業倫理」という名の「正義」
    • しかし後半は事実上放棄される
    • 残されたのは「異形」というテーマ
      • 始×剣崎(のBL展開)へと話は進んでいく
    • また、カードゲーム的コンセプトが非常に洗練された作品
      • 敵を倒す > カード化する > カード化された能力を行使できる

ところでブレイドといえば、やっぱりこの画像ですよね!

  • 仮面ライダー響鬼」(2005)
    • 高寺プロデューサの復帰作、だが…
    • すばらしい映像!こんなお金はどこにあったのか!(実はなかった)
    • 全面化する白倉三部作へのアンチテーゼ
    • 「正義」を「当たり前のこと」として描く
    • 明日夢くん(子供)の成長物語
      • 事実上は「子供に必要とされる」大人の自信回復物語
    • 明日夢響鬼を必要とする様に見えて、実は響鬼の方が明日夢を必要としている
    • 音撃などの新しい試みが成されるも、玩具の売り上げは低迷
      • 高寺プロデューサが更迭され、白倉プロデューサが再登板される
    • で、後半の映像は………
      • 路線変更に対しネットで抗議運動へ
      • 作品外で話題を振りまいた作品でした
  • 仮面ライダーカブト」(2006)
    • 白倉路線再び!
    • 「オラオラ系」「俺様系」主人公
    • 天道総司というキャラクター
    • 「正義」は「事故徹底・自己責任」
      • 正義の定義は龍騎を踏襲している?
    • 「敵」の問題はスルー
    • 後半の失速(路線変更か?)
      • 前半のテンションのままクライマックスへなだれ込んで欲しかった
      • オープニングの歌詞を見る限り、当初はタイムスリップ展開もあったのでは無いか!?と推測してしまう
  • 仮面ライダー電王」(2007)
    • シリーズ最大のヒット作
    • 「変身」の意味の変化
      • 「型破り」の憑依変身
      • (電王は、イマジンが憑依することで、フォームを変える)
    • 「変身」=「コミュニケーション」
      • これまで「変身」とは「エゴの強化」であった
      • 電王では「変身」をコミュニケーションにしてしまっている
    • 空前のイマジン人気
      • スーツ&声優というキャラクター
    • 「敵」の造形の失敗
      • 「敵が成立していない」
    • ラスボス=カイの失敗
      • 「おれそんな顔してるだろ?」他社へ確認を求める、受動的な存在
    • にもかかわらず肥大するシリーズ
      • けいおん!的な「空気系」。な永遠のお祭りとなっている。
  • 仮面ライダーキバ」(2008)
    • 「井上ライダー」の完成形
    • 響鬼」後半(井上脚本)のリベンジ
      • 「父子問題」の追求
      • 「紅音也」という理想的な父像として描かれたキャラクター
    • 「80年代」と「現代」の二層構造
    • キバ(運命)とイクサ(自己決定)の闘い
  • 仮面ライダーW」(2009〜2010)
    • 保守回帰?隙のない予定調和
    • MOVIE大戦での、ダミードーパントの扱いが非常に象徴的
      • ダミードーパント=ディケイドを作中「ダサイ」「マネ」とこき下ろす、ディケイド(白倉プロデューサ)へのアンチテーゼとも見て取れる

1. 「正義」なき時代の「ヒーロー」像の構築

  • 高寺 路線 「こんな時代だからあえて幼児的正義を志向」(安全)
  • 白倉路線「正義無き時代」を受け入れる(危険)

2. 「変身」の意味づけの変化
3. ドラマ(コンテンツ)とデータベース(アーキテクチャ)の間で

  • 事実上物語が展開していない「555」
  • ドラマとして体をなしていない「電王」

ああー最後は駆け足になっちゃってわかりませんでした。

  • 質疑応答

Q. 敵の不在に対する、今後の敵の設定の、新たな可能性は?

  • ちょうど現在放映中のダブルは、
  • 翔太郎とフィリップは仮面ライダーの力で世界(風都)を守っている
  • 園崎家は「やくざ的」な力ではあるが、また同じく世界(風都)を守っている
  • ともに(思想、方法は違えども)世界(風都)の平和を守るという意志をもっている
  • この「敵」の存在はとても新しいモノではないでしょうか?

A. ダブルの世界は「安心」を担保している

  • あえて、敵のない世界を展開しているのではないか?
  • ※もうちょっと詳しくお話しされていましたが、メモが追いつきませんでした

Q. 平成ライダーはあまり見ていないのですが、昭和ショッカーはどこに行ったんですか?
A. ディケイドにいっぱいいます!ライダー大戦を見てね!

Q. ウルトラマン仮面ライダーの人気の開きの原因は?
A. 3つほど要因が考えられます。

  • 一つ目は、仮面ライダーの方が客の年齢層が広いからではないか?
  • 仮面ライダーマーケティングターゲットの広さに比べて、やはりウルトラマンのターゲット層は男子に絞られているように見える)
  • マーケティングターゲットの違いなどの、外在的な要因
  • 二つ目は、白倉プロデューサをはじめとする制作陣の挑戦的試みが指示された、という内的要因
  • 三つ目は、ウルトラマンって一言で言うと「軍隊」なので、
  • 近代的な国民国家が順調に運営できていた頃の人なら共感できたろうが、
  • 現代に生きる個を尊重された我々が、「お国のために戦う」というコンセプトにどれだけ共感できるか?という要因
  • などがあるのではないか、と思われます。


多少批判的な言葉もありましたが、都度仮面ライダーへの愛を語る宇野さんのお話は、とても面白く聞き入ってしまいました。
持ち時間がが1時間の予定が1時間半になってしまったことも、ご愛敬でしょう!
運営の方は大変だったと思いますが!
宇野さん、スタッフの皆様、貴重なお時間をありがとうございました!

ライトニングトーク

平成ライダーよろしく、11人のLTライダーがずらりそろい踏みでした。

LT00 私が仮面ライダーカブトを好きな理由

  • 発表者
    • 綿引琢磨さん
    • @bikisuke
  • なんか社長さんらしいです。ステキな社長さんですね。
  • こんなにかっこいい仮面ライダーカブト
    • カブトかっこいい!どうみてもストロンガー!
    • パンチ・キックホッパーかっこいい!どうみても一号二号!
    • ライダーキックがハイキックでかっこいい!
  • キャラクターがかっこいい
    • 地獄兄弟がかっこいい!(激しく激しく同意)
    • 神代剣がかっこいい!
    • じいやがいい!
  • 仮面ライダーカブトは昭和、平成好きにオススメできる作品です

LT01 結局誰が一番つよいの?平成ライダー

  • 発表者
    • 八木さん
    • @connvoi_tyou
    • ヤフーのエンジニアさんですって!ステキ!
  • 平成ライダーの中で誰が一番強いのか!
  • クウガ・アギト・龍騎
    • アルティメットクウガつよい
    • ライジングアルティメット・クウガつよい!
    • ノーマルフォームのパンチ力が平均数トンなのに、一人だけパンチ力100トンオーバー
    • パンチだけで全ライダーを撲殺できます。こええ。
    • でも劇場版でディケイドは平気な顔してました。あるぇー???
  • 555・ブレイド響鬼
  • カブト・電王・キバ
    • 共通するのは「時間を超えてなんとかする人たち」
    • ハイパーカブトがつよい!
    • 料理もうまい!
    • はやくてうまいライダーはカブト!
  • ディケイド・W
    • MOVIE大戦での、ディケイド(激情態)チート過ぎる
  • じゃあディケイド最強?
    • 大人の世界は腕力だけが強さではない!
    • お金も強さ!(マネードーパントの画像とともに)
    • 歴代売り上げ最強は

1. 龍騎 139億円
2. 555
3. ディケイド&W
4. 電王

  • 強さのまとめ
    • 高収入でつよいディケイド
    • 低所得だけどつよいカブト
    • お笑い担当で一芸入社の電王
    • みたいなー

龍騎の売り上げが(今のところ)最高額だということに驚きました!

LT02 よくわかるオンドゥル語

  • 発表者
    • 赤井駿平さん
    • @flexfrank
  • 「本当に裏切ったんですか!」−>「オンドゥルルラギッタンディスカー!」
    • ※映像が流れて、場内爆笑
  • かけ声が「ウェーイ!」
  • ネタ要素が高いですが、後半のお話はいいですよ!
  • オンドゥル語変換プログラム作っちゃいました」
  • ついにディケイドでオンドゥル語が復活!
    • ケンジャキ君は変わらず居てくれましたね
  • オンドゥル語変換キングフォームが誕生します

好きなことが出来て、みんなに使ってもらえる環境が作れる、プログラマってステキな職業ですね!

LT03 仮面ライダーの論理と物理

途中、ちょっと難しくて分かりませんでした!すいません!

LT04 パタンライダーディケイド

  • 発表者
    • 角谷信太郎さん
    • @kakutani
  • 真打ち登場!
    • rubyこそコンプリートフォーム
    • プロダクトとプロセスを分けない!「二人で一つ」
    • ペアプログラミングで「二人で一人のプログラマ!」
    • 「さあ、お前のバグを数えろ!」
    • 「ディケイドー」(なつみかんボイスで)

あまりに面白くて、メモを取る手も止めて見入っていました。
生でパタンライダーディケイドが見れるなんて、ライダー勉強会に来て本当に良かったと思いました。

LT05 Who watches the Kamen Riders

  • 発表者
    • 角征典さん
    • @kdmsnr
    • 勉強会の企画立案者!(ありがとうございます!)
  • 皆さん、ウォッチメンってご存じですか?
    • もしヒーローが実在したら?という世界を描いたアメコミ
    • 最近映画化されて、話題になりましたね
  • ウォッチメンの世界では、ヒーローが好き勝手に活躍している
    • 正義を行うにしても、問題だらけ
    • 「だれがヒーローの正義を見張るのか」がコンセプト(?)
  • さて、誰が仮面ライダーを見張るのか?
  • 昭和仮面ライダーが戦う動機は、世界or日本の平和と正義を守るため
    • 正義ってなあに?
    • 勧善・懲悪に基づいて
      • ざっくり言うと、
      • 勧善
        • 何をすべきか
      • 懲悪
        • 何をすべきでないか
    • 詳しくは白倉伸一郎さんによる新書「ヒーローと正義」を読もう!
    • 泣いた赤鬼を例に
      • 異形のモノは良いことをしないと集団に受け入れられない
      • 仮面ライダーが正義を行使する上で、誰かがウォッチメンとならなければならない!
      • 我々は、日曜日の朝8時にウォッチメンになる宿命なのです!

LT06 仮面ライダー響鬼についていろいろと

  • 発表者
    • 猪股健太郎さん
    • @matarillo
    • とても面白い内容でしたが、まとめられなかったので、また後日に

LT07 傍観者ディエンドの悲哀

  • 発表者
    • 岡島幸男さん
    • @okajima_yukio
    • 永和システムマネジメント本社(福井県)から駆けつけたそうです!か、漢だ!
  • ディエンドってなあに
  • ディエンドの能力その1
    • 銃使い
      • ディエンドは、仮面ライダーディケイドに出てくる(所謂二号ライダー)
      • 2番目に登場するライダーは銃使いなことが多いです
      • 2番目の射撃ライダーは、たいてい強くないことが多いです(涙)
  • ディエンドの能力その2
    • 様々な世界を渡る能力を持っています!
      • ポチたま」の世界にもいます!
      • ポチたま」出演時のトタニーが左手で「バキューン」的なポーズ
      • なんと!ここでも射撃キャラ!
  • ディエンドの能力その3
    • カード化したライダーを、召還・使役する能力
      • ところで、たくさんのライダーを召還してきたディエンド
      • 特にのお気に入りなのは「ライオルーパー」(3回もつかってます)
      • ところで、ライオルーパーは一万人もいます。(555公開当時の劇場版キャッチコピーより)
    • つまり、使役コストが低い!(と思われる!)
    • ディエンドは、経営者の視点をもつライダーなのです
  • ところでディケイドの強さってなんでしょう
    • 状況に応じて能力を使い分けることができる
    • 言語を自在に使い分けるプログラマのよう!
    • そして、最後は世界を破壊して去っていく…
  • 一方ディエンドは
    • 所謂、狂言回し的な位置づけ
    • 薄くプロジェクトに関与するマネージャの様ですね


ゲェー!!!(ゆでたまご風に)隣に座っていたイケメンが岡島さんでした。なんという。なんという。
ディエンドが経営者視点を持つライダーだとか、こじつけすぎて目から鱗です!
最終的に、司に美味しいところを全部持って行かれてしまうディエンドの悲哀を、
好き勝手やるプログラマに振り回されるプロマネに見立てを行うという離れ技。
心の中でスタンディングオベーションでした。

うちのプロジェクトマネージャも、実は内心
「ちゃんと僕を見ていてくれよ(バッキューン)」
と考えている訳ですね。ツンデレってやつですね!…いや、ないか


LT08 助監督、だった

  • 発表者
    • 黒須勇輝さん
    • @skydog_gang
  • 龍騎の劇場版の脚本をおもむろに
  • 龍騎の劇場版の助監督でした!」どひゃー、本物だよ
    • うれしかったこと、感動したことを話したいと思います
    • つらかったことを話すと5時間ぐらいになっちゃうので
  • 助監督になった経緯
    • 外国から帰国後、東映へ直電
    • 仮面ライダー面白かったから仕事くれっていったら助監督にしてくれました
    • ※もちろん、それなりの学校を出て、さらに実力があったからですね
  • お仕事内容
    • 大道具の準備とかしてました
      • 車のナンバーを決めたり
      • 茶店のメニューを決めたり
      • コルクボードの迷い犬を自宅の犬にしたりとか(なんと!)
      • お茶の名前をつなげると当時好きだった女の子の名前になるとか(なんとなんと!)
    • あと、爆破の実験をしてました
      • 駐車場で爆発の実験してました。すごかった!
      • でも映画版の爆発は全部CGでした!?あれ!?
  • JACさんはすごい!(現JAE)
  • アクション俳優はすごいです。
    • 一つ一つの所作がものすごい正確
    • 仮面ライダーガイをやっていた一條俊さん、実は同級生でした。
    • でも別に友達ではないですwww
  • 映像関係の仕事してますので、よかったら仕事をください!


まさかの中の人登場!
貴重なお話を伺うことが出来ました!

LT09 仮面ライダーGは歴代に入るか?

  • 発表者
  • 仮面ライダーGがとても好きなんだな−、という気持ちは伝わりました
    • しかし、内容が難しすぎてちょっと分かりませんでした。すいません。

LT10 哀しみの仮面ライダー

  • 発表者
    • 志茂吉建さん
    • @yspooh
  • 古文でいう「物の哀れ」をコンセプトに、ライダーを見ます
    • 仮面ライダークウガ・アルティメットフォーム
      • クウガ」は漢字で書くと「空我」
      • 仏教の「空」につながる
      • 悲しみを背負い、アルティメットフォームへと変身する
    • 仮面ライダーブレード・キングフォーム
      • 人間が異能の能力を
      • 最終的にジョーカーになってします
    • 仮面ライダーアギト・アナザーアギト
      • 元天才外科医ではあるが、事故で右腕を亡くし、肉親の腕を移植して闇医者に(重すぎる!)
      • 「アナザーアギトが一番好きです!」

全体の感想

平成仮面ライダーの深いお話と、すばらしいプレゼンを肌で感じることが出来る、すばらしい勉強会でした!
角さんが、「機会があれば、二回目を開催したいです。」と仰ってらしたので、是非今度は発表者として参加できればと思いました。
戦わなければ生き残れない!


ところで、宇野さんが「作家の西尾維新さんも、仮面ライダー龍騎のファンだと公言してます」と仰ってましたが、
西尾維新さん原作で週刊少年ジャンプに連載中の「めだかボックス
今週の掲載分で登場人物が「俺は平成ライダー派だよ、仮面ライダー龍騎が好きなんだ」と言ってて、
タイミング良すぎて吹きました。


また、終了後に角谷さんにサインをいただきました。
「カメンライドゥ」のサインをいただいた方は、なかなか居ないんじゃないでしょうか!
とても嬉しかったです。
ライダーだけではなく、アジャイルな開発についても、しっかりみっちり学ぼうと思いました。


最後に、すばらしい勉強会を企画してくださった角さん、
運営をしてくださったスタッフの皆様
すばらしい発表で魅了してくださった発表者の皆様
有意義な時間を過ごさせていただき、本当にありがとうございました。


また、第2回、第3回の仮面ライダー勉強会を楽しみにしています。
ありがとうございました。